世界の髪型美術館〜髪型の歴史〜

いままで語られてこなかった日本史と世界史の『髪型』を徹底的に解説、考察していきます!

政治と髪型と印象の深いつながり

みなさんは、いつも誰かの髪型を見ていますか?

おそらく大概の方は見ていないと思います(笑)

目には入ってはいるけど、「意識してみていない」という人がほとんどではないですかね。

むしろ目に入る髪型というのは、変わった髪型だったり、奇抜な色だったり、ボサボサだったりします。

なぜ、見ていないのかと言うと普段何気なく見ている髪型は、ほとんど場合その人に『似合っている』からなのです。

 

逆に、目につくようにするには…簡単です!

違和感を与えればいいのです。

昔から政治や芸能の世界では、その違和感というものを自在に操ってきました。

少しずつ、深層心理に訴えかける「微妙な変化」の積み重ねで「印象」というものが出来上がります。

 

過去の歴史を見ても髪型とは、いつの時代も権力の象徴です。

一番大事なのは、『ボリューム』、『見たことのない斬新なデザインの髪型』

 

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いつの時代も、世界中見渡しても、髪の量が多く見えることが、とても重要な事になってきます。

髪が多く見えるだけで、威厳や力強さや説得力を生みます。

喋り方や顔や表情、体型も重要ですが、パッと見の第一印象でその人がどんな人なのか?というのを脳は判断するそうです。

 

尚の事、国の代表者であれば、その見た目の印象だけで、たくさんの人の心を掴まなければいけないので、髪型で好感が持てるのか、ハゲているのかだけでも印象ってのは全然違ってきます。

 

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今回は、現在の政治家で権力者でもある方々にスポットをあてて髪型を解説していきたいと思います。

 

第一回は『金正恩氏』(安倍総理トランプ大統領はまた次回!)

 

国を代表する人にとって髪型は、人々にどういった印象を「与えたいか?」によって変えるものです。

印象を考え、与える影響を構築する敏腕プロデューサーがそれぞれに付いています。

ほとんどの代表者は、自分で髪型を決める事はないでしょう。

面白いもので髪型一つで善人にも悪人にもなれます。

(トランプさんはおそらく自分で決めていそうですね笑)

 

特に分かりやすい金正恩氏の髪型から解説していきます。相当プロデュースに長けた方が近くにいますね!

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一般的に金正恩氏の髪型でよく耳にするのは、『黒電話が乗っかっている変な髪型』…など、どちらかと言うと気味が悪い髪型というところでしょうかね。

 

しかし!!美容師のプロの目から見るとあの髪型は、とてもクオリティの高い髪型なのです。

 

例えば美容室に行って「金正恩の髪型にしてください!」と注文しても、大概の場合すぐには作れないので、「もう少し伸ばしましょう」と提案されるはずです。

逆に言うと、金正恩はあの髪型にするべく、何ヶ月も髪の毛を伸ばし、整え、そしてあの髪型をキープしているんですよね。

なので、元々ロングな髪の人じゃない限りは、なかなかできないんです。

 

時系列で追うと分かりやすいと思います。

 

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初期 まだ前髪は短いですね。

 

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半年後 前髪の長さは目か眉くらいまで長そうです。

 

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2年後くらい 完成しましたね。前髪は鼻位まで長いでしょうね。

 

2番目の写真あたりから、だいぶ出来上がってきている片鱗を見せていますね。

さらに横を伸ばし、ハチ周り付近にボリュームをもたせていき、前髪を伸ばして、トップをフラットに見せるように覆いかぶせるようにセットしています。

 

ボリュームの出し方は違いますが、リーゼントに似ているスタイルですね。

 

私自身この髪型を見たとき、「ヤラれた!!」と思ったのが率直な感想です!(笑)

美容師であり、クリエイティブなデザインを追求することを生業とする者として、このデザインはとても『不快』であり『斬新』でした。

 

日々の仕事をしている中で、人に好印象を抱かせる髪型を意識しているため、この髪型は、それとは対極でとても『悪印象』なのです。

 

髪型やデザインは、すべてバランスで出来ています。

良い印象を与えるカッコイイバランス、可愛いバランス、いろんなバランスが存在するなかで、この金正恩氏の髪型のバランスというものは、常に避けている悪い印象を与えるバランスなのです。

頭も顔も大きく見えるし、スタイリッシュでもない…

気味が悪い、怖い、変、すべての悪い言葉が当てはまる、この髪型こそが究極の『違和感』なのです。

 

そもそも金正恩氏自らがこの髪型を考案し、この髪型にしたい!と思ったかというと、おそらく「NO」だと思います。

印象学を緻密に研究し、国の意向と方向性を示すことのできる『フィクサー』がたくさんいるのではないでしょうか?

むしろあえて悪い印象を与えるためにこの髪型にしたんでしょうね。

 

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そして、先ほども申し上げましたが、この髪型は、とてもクオリティが高い。

そもそも誰でもこの髪型を切るって事は、なかなかできるものでもないんですよね。

左右対象で尚且つ、サイドの(黒電話のフチの部分)曲線のラインなんてとても絶妙ですしね。

そして写真や映像に映る、公の場に出る時のセットも、とにかくうまい!

彼の専属の美容師(理容師)さんはとても腕のいい人でしょうね!

おそらく平壌のトップスタイリストでもこの髪型を作るのは難しいんじゃないかなぁ〜。

韓国か日本か中国あたりの腕のいい人が担当してるんじゃないかなぁと思われます。

 

もし仮に私が専属の美容師だった場合に、ここまでの悪い印象を与えられる髪型を提案できなかったなぁ…とショックを受けました。

 

これこそが「私がやられた!」と感じた原因であります。

逆に金正恩氏は悪い印象を与えたい。誰もが不気味に感じる悪の権化の印象をわざと作り上げたのです。

何らかの理由のために、世界へ北朝鮮という脅威を発信したかったのでしょう。

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ここからは、私の妄想になりますが、彼をいろんな角度からプロデュースする役職の人達がいる事を考えると、彼はメディアに出るためのだけのマスコットであり、王様役の人なのだろうと思います。

北朝鮮」という大きな組織の歯車の一部であり、髪型や体型から考察するに時期を見計らった役作りをし、メディアの前にでる時には、笑顔を作ってみたり、時に不機嫌な表情を浮かべたりもする。

もちろん正統な王子かもしれないが、役者にならざる負えないのだろう。

そんな彼に、大きな決定権が与えられているようには見えずらい。

 

金正恩氏が実際はどんな方なのかはわかりませんが彼の学生時代は、スイスに留学していた普通の青年でした。

 

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人生何が起こるかわかりません。いろいろあるんでしょうね…

 

 

だいぶ脱線しましたが、髪型一つで与える影響ってのは大きく変わるって事ですね!

とは言え金正恩氏、自らこの髪型考えてたら、逆にすごいセンス良いと思います!

いつか聞いてみたい!(笑)

 

最後に、北朝鮮に住む男性達は、この金正恩氏の髪型か短髪の2〜3パターンからしか選べないそうです。

大変だ…もちろん違う髪型にしちゃったら禁固刑ものでしょうね…

 

 

髪型に自由を!!

 

安倍総理トランプ大統領については、また書きますね!