長い歴史の中で、髪型をつくる道具もまた時代と共に変わってきました。
今回は、昔はどんな道具でカットやセットしていたのかをご紹介していきます。
現在、よく美容院や床屋さん等で見る「ハサミ」や「櫛」が今の形状になったのもまだ最近なのです。
現在私が使っているシザーとコーム。
ハサミの大きさや形状、デザインが様々存在します。
そしてこちらは、とても貴重な物で、室町時代(1390年)に足利義満らが奉納したとされる女性用メイクボックス一式(化粧箱)
真ん中の「糸切りばさみ」みたいな物が髪を切るハサミですね。右のピンセットは、毛抜きで、今と全く変わらないですね!
こちらは、櫛一式ですね。右下の「粗歯(あらば)」は洗髪後などに使用し、他の「密歯(みつば)」は長い髪を整えたり、ツヤをだしたりする時に使用する物でしょうね。
ここまでの密歯は、現代ではあまり使用しないので、ドライヤー無き当時は絶対的な必需品だったことでしょうね。とても美しいです!
こちらは、徳川吉宗が1730年に髪を切ったとされるハサミです。
ハサミは、たいして変わってないですね!なんならずっとこの形状です。
切ずらそうに見えるかもしれませんが、男性も女性も基本的にずっと髪の毛は長かったので、毛先揃える程度しかカットはしません。なのでこの小ささで問題なしです。
江戸時代の後期になると、以前にもご紹介しましたが、だいぶ派手になってきます。
すごい綺麗な櫛ですね!髪に飾るタイプのやつですね!
すごくデザイン的でキラキラしてます!若い女子に人気間違いなしだったでしょうね!
かんざしです。おしゃれだなぁ〜!
左が笄(こうがい)で、右がかんざしですね。スケルトンは夏によさそうですね。
こちらはメイクボックスですね!なんかすごい本格的です。こちらも現代と変わらなそうですね。
縄文時代の櫛はこれでした。いや〜、進化しましたね!!
かんざし これはコレでオシャレだけどね!
ということで、普段とても身近な美容の道具は、ここまで変わりました!
時代が変われば、流行も変わる。
でも、根本は縄文時代から何も変わっていない。
そこに『美』を追求する心があれば、いつの時代も一緒なのかもしれないですね。
これからも、もっと面白いヘアアクセサリーがでてくるのを期待したいです!
最後に美しい幕末の髪結いの風景をご覧ください。
空気感だけでなんか泣けてきます。(涙)
右側のマスターの、髪の毛の引っ張り上げる角度が絶妙です。むちゃくちゃ上手なのが伝わってきます。
僕も、一度本気で髷を作ってみましたが、全然違うのがわかります。
本当に『鍛錬』って大事だよね。