世界の髪型美術館〜髪型の歴史〜

いままで語られてこなかった日本史と世界史の『髪型』を徹底的に解説、考察していきます!

縄文時代 1 美容、雑貨編

まずはじめに、縄文時代はどんな感じだったのかを見てみましょう!

一般的に『縄文時代』と呼ばれている期間は、紀元前12000年~紀元前1000年位までのとても長い長い年月が一括りになっています。

簡単に分けると、

紀元前12000〜7000年くらいを草創期

紀元前7000〜4000年くらいを早期

紀元前4000〜3000年くらいを前期

紀元前3000〜2000年くらいを中期

紀元前2000〜1000年くらいまでを後期

紀元前1000〜弥生時代までを晩期

という6つのカテゴリーに分けられます。

縄文時代といえば、みなさんはどんな生活を想像するでしょうか?

 

一万年以上前という想像もつかない長〜い時間の中で、文化やファッション、流行、髪型さえも、たくさん変わってきたでしょうね。

もちろんそれらを全て説明できるほどの『物』は、まだまだ発見されず解明にはとてつもないほどの長い時間をこれからも要していくことでしょう。

 憧れやロマンすらも感じるこの時代、文化や髪型は一体どんなものだったのでしょうね。

 

私はこれまでにたくさんの博物館、美術館を回ってきました。

私自身が感じたのは、美意識とはまるで無縁の原人の模型が展示されていたり、教科書や参考書などでも、全く文明が発達していないように描かれる事が多く見受けられました。

結論から言えば「そんなわけないだろう!」ということです。

そもそも縄文時代のどこの部分を切り取って模型にしているのかは謎ですが…

あまりにもったいないほどの長い時間ですね。

中国やエジプト、中東などの歴史で言えば、紀元前2000年頃には、圧倒的に文明が発達していたり、沢山の制度が制定されたり、領土争いのために戦争が起きているほど進んでいました。(ちなみにお隣の中国では最初の王朝「夏」(か)が誕生しました。)

 

さらに遡ること2000年…エジプトの王国が誕生し、今から4000年くらい前にはエジプトにピラミッドできちゃったらしいです。

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スゴすぎますね!

 

日本はと言いますと土偶や土器などは「縄文時代中期以前」の物があまり発見されず 、文明の差を感じずにはいられません。

(まあ、良いものがたくさん発見されているので、完敗ではない。惨敗ってことくらいにしときましょうか!)

 しかし、日本史のスタートでもある縄文時代の歴史をなぞっていくと、文化的にもファッション的にも我々の思っている以上に発展していた事実が浮かび上がってきました!

 

髪型に関しては、近年興味深い物がたくさん出土してきています。

下の写真は福井県で出土された「櫛(くし)」です。

漆塗りの櫛で、なななんと!約6100年前に使われていたそうです。(ピラミッドと同時期くらい)  

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福井県立若狭歴史博物館

かっこいいですね!髪型を彩る飾りとしてもすごく素敵です。

おそらく「櫛型かんざし」なのかな?持ちやすそうにも見えますし単純に髪を梳かしやすそうです!

この櫛からだけでも、6000年前から自由な髪型をして遊ぶほどのおしゃれさん達だったのは読み取れますね!

 

そしてこちらは、埼玉県で出土された縄文晩期の櫛もしくは簪(かんざし)?

上の写真の物よりは新しいものですが、この櫛もなにか「意図」を感じる一品ですね!

本当に素敵です! 

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さて、ここで疑問になるのが、この櫛は日常的に使われていた物なのか?もしくは地位に高い人等が使っていた物なのか…

現代的な考え方をすれば、漆をわざわざ塗ってまで精巧に作られているのをみると、上流階級の人の物だったのかなぁ。

この時代に「漆を塗る」って行為が特別な事ではなく、日常的に加工される技術だったのであれば、誰でも当たり前のように使っていたのかもしれないし。

まぁ、一つだけ確かなことは、この時代から髪をとかすという行為は、当たり前の事だったろうし、髪を綺麗に見せたい、オシャレな漆塗りのヘアアクセつけたい!という美意識も高かったのは間違いなさそうですね!

まだまだ分からない事の多い縄文時代ではありますが、少なからずこの時代の大半は、髪の毛ボサボサの原人みたいな人達ではなく、美意識を持ち、髪の毛をアレンジし、ヘアアクセの新作を作ったりと、生活を楽しんでいたのではないのかなと思います。

 

結果的には、まあ今とさほど変わらないですね!

可愛くみられたい、モテたい。いつの時代もコレにつきますね!

所詮、人間の考えることは、時代や世代を超えても、やはり人間なんですね〜…

 

そして、こういった髪飾りやピアス、ペンダント等の縄文オシャレ雑貨は、北は北海道から全国各地でも発見されて、全国的に美に対する水準はたかかったのが伺えます。

 

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おしゃれピアス(今見てもカッコイイ!もはや流行りそう!)

 

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硬玉製大珠(ネックレスのヘッド)

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ブレスレット、小物アクセ等

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男性用アクセ so cool!!(もはやコレ欲しい!)

 

土器や土偶などは関東甲信越あたりから北海道までの北側に多く出土していますね。

西から南は現在まだ数が少なそうです。(これから多数新作出ちゃうかもYo!!)

 

 最後に

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鹿角、骨で作られた簪(かんざし)?、笄(こうがい)?縄文ヘアアクセ!本気でカッコイイです!!
 

 

とりあえず『美』に気を使う文明あったよ!!