先日、気になっていた謎が解決しましたので一応ご報告させていただきます!
江戸後期から明治初期によく作られていた女性の髪型についてなのですが…
よ〜く見ないとわかりづらい部分なので、是非目を凝らして見てみてください!!
こちらです!
月岡芳年 東京自慢十二ヶ月 六月 入谷の朝顔 明治初期 江戸東京博物館
アップで見てみましょう!
はい。この矢印の部分が完全に剃られているんですよね!
前髪部分のポンパドール部分だけが孤立するようにブロックになっています。
な、な、なぜ??
この絵を見た時本当に驚きました!!
こちらの絵もご覧ください!
喜多川歌麿 青楼十二時 続 江戸時代末期 シカゴ美術館
こちらは、禿(かむろ)の女の子がガッチリ剃っているのがわかります。
遊女の方もうっすらラインが入ってます。
そしてこちらも。
同じ時代の画家 葛飾北斎
こちらの遊女も前髪部分に分け目のような切れ目がありますね。
実際このあたりの年代に描かれた遊女は、大概このラインのような描写があります。
ずっとポンパドール状にあげた前髪の分け目の部分を「分かりやすくわざと」描いているのだと思っていましたが、どうやら細く剃っていたようですね!
が、しかしですよ!なぜわざわざ剃る必要があったのか?(ここがわからないんですよ!!)
パッと見は変な感じに見える気がするんだけどな〜…
とりあえず剃るメリットを並べてみます!
1、結髪師さんが髪をセットする時に結いやすくなる!
この時期に顔周りのちょろ毛のような小顔効果の上がるスタイルが流行っていたために、
前髪を分離させることによって他の短い毛を巻き込みづらくなった。
2、前髪のあたりにザクザクに簪(かんざし)を差す際に、剃ることによって隙間ができて刺しやすい?固定されやすい?
ん〜〜〜〜〜…そんなことないよな〜…
3、涼しい。
いやいや!さすがにリスクが大きすぎる!
ということで、まともな理由が思い浮かびませんでしたが、
まあ、おそらくセットしやすいっていうことだと思うんですけどね〜!
もしかしたら現代では考えられない便利な先人の知恵もあったかもしれないですし!
日本髪ほんと奥深いです!!
最後に、以前ご紹介した木戸松子さんがもしかしたら剃っていたかも!?
剃られているように見えますね。分け目にしてはあきらかに太すぎます。
写真で見ると絵で見るより悪くないですね!
前髪をはっきりくっきり見せる効果もあったのかもしれませんね!
本当に些細な発見ではありましたが、とても興奮してしまいました!
男性や子供達だけが剃るものだと思っていたのが、バリバリに派手な女性達も当たり前のように剃っているのはとても意外でした!
見せ方の工夫や細かいこだわりが、この美しい時代を支えていたんだな〜と改めて感じました!
是非こちらも登録お願致します!!
Hatena Blog(メインブログ)
https://camdentown2012.hatenablog.com
https://www.youtube.com/channel/UCaOc9XZRjMkHKPwber6O5-Q
Amebaブログ
https://ameblo.jp/camdentownyoyogiuehara/
Note
https://note.com/hairstylemuseum
https://twitter.com/hiromiya38
https://www.instagram.com/hairstyle_historymuseum/