1185年(1192年)~1333年までの約150年ほど続いた時代
ほんとこの時代は、激動ですね〜。
幕府VS朝廷という図式ができあがり、貨幣経済や政治的な部分で、現代の政治や経済に大きく影響を与え、根幹的な部分が出来上がってきた時代です。
幾度となく大きな戦争が起き幕府が朝廷を倒すという日本史において大きな分岐点を迎えていきます。
「鎌倉時代が一番好き!」という方もたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか?
それくらい面白い時代ですね!!
髪型は平安時代から、型自体はさほど変わりはないものの「見せ方」の部分で大きく変化していきました。
男性の髪型は、この時代も一髻(もとどり)でした。
そう考えると奈良時代あたりからさほど変わってないので、髪型に気を使うなんてかっこ悪い!!と考える生真面目な男性が多かったのか。(※結び方や結ぶ位置等、微妙には変わっています。)
もしくは階級社会がゆえに、それ以外の髪型にするなんて、もってのほかだったのか…はたまた、これ以外に髪型を変えようなんて思いもしなかったのか…
ただ一つ、当たり前だったのは「髪を伸ばす」という事だけは変わっていないので、まあ上げてまとめちゃうのが楽だったのかな?
一番の変化だったのは、明らかにこの時代から見受けられるようになった、烏帽子や冠をかぶらない人たちが絵画等にちらほら登場するようになった事でしょうね。
平安時代までは、被らないなんて恥ずかしい!下半身をさらけ出しちゃうほどの屈辱的な事だったのに、さらけ出しちゃってる人(武士、庶民)がちらほら増えてきます!
やはり荒れ始めた世の中がゆえに、荒々しさや、男らしさ、強く見せたいという願望なのか、平安時代までの平和な余裕のある環境とは随分違ってきたように見えます。
武士の時代になったんでしょうね〜。ハゲてて何が悪いっ!って感じでしょうね。
足利尊氏?(実は全然違う人説、有力みたいです。)
この頃の髪型に対する捉え方が、のちの室町時代へと続いていきます。織田信長の肖像画なども有名ですが、信長クラスの武将でも何もかぶっていません。
この鎌倉時代から室町時代にかけて、被らないのがかっこいい、むしろ被る意味がわからん!という捉え方になっていった分岐点だったのでしょう。
髪型として、それが現代へと続いていく「当たり前」が大きく変わった瞬間でした。
女性の髪型も少し変化していきました。
平安時代の垂髪で黒髪で大きく長く魅せる時代から、1〜3箇所で髪を結ぶ(アレンジ)がされるようになりました。もちろんスーパーロングですが、平安時代よりは少しだけ短いようにも見えます。
長いだけの髪型に飽きてアクセントをつけたいと思ったのか、リボンで結ぶようにまとめられているので、可愛らしさを追求したいと思ったのか…まあ大変だったんですかね。
とりあえず、オシャレに目覚めたのは間違いないですね!ワンメイクアレンジとてもかわいらしいです!!
餓鬼草紙 鎌倉時代初期 奈良博物館
後ろ姿なんかは、前回ご紹介した「おすべらかし」の原型とも言える感じですね。
しかし動乱の世の中で、日本全土を巻き込んでの戦の時代ですので、ライフスタイルや髪型に対する感覚も大きく変わっていったのは言うまでもないでしょう。
なんなら海外勢の元寇(げんこう、現在のモンゴル等勢力)にも攻められるほど、戦に明け暮れていました。
400年続いた平和な平安時代の中心でもある朝廷が、敗北しました。天地が引っくり返るような出来事だったことでしょうね。のん気に髪伸ばしてる場合でもなかったかもしれませんしね。笑
いつの時代も変革の時には、政治も変われば、文化も変わるし、髪型さえも変わります。流行りってのは、とてもおもしろい。
髪型やファッションが進化するのは、常に社会に不安や不満がある時でもあります。
世界中見渡しても、いつでもそんなもんです。
みんな反抗したいんだよ!
いつの時代も、何が起こるかわからないね…